渡り鳥三昧

久しぶりに晴れ間が広がる日曜日。
せっかくの鳥見日和ということで渡り鳥の群れを見に行ってきた。

バスを降り歩き始めると、橋の上空から鳴き声が聞こえてくる。見上げるとマガンの群れだ。
数十羽くらいの群れがあちこちで飛んでいた。

中にはマガンお得意のV字編隊も披露してくれる群れもいた。どのような習性に基づいてこんな形になるのかは分からないが、規律がとれた姿は美しい。

これらのマガンのお目当ては水田に残った落ち穂らしく、群れが飛んでいった方向を追ったところ雪が溶け土が見え始めた水田の上で休んでいるのを発見。

もう少し綺麗に撮りたいと思い、ここで一脚を取り出してセットし始めたのだが・・・

ああ〜、それに反応したのか一斉に飛んでいってしまった。
警戒心が強いと聞いていたからあまり近づかないようにしてたつもりだがそれでも逃げられてしまったのだ。
過去に狩猟目当ての人間に散々な目にあったのがDNAに刻み込まれており鉄砲に似た長い物へ過剰反応してしまったのだろうか。

しばらくこの場で待ってはみたものの戻ってくる気配も無かったので諦めることに。

それからお次は前回シメがたくさんいた場所で猛禽類を撮影しに行こうと向かったが、その途中車で来た人に声を掛けられた。
どうやらその人たちもシメの居場所を探していたようで、自分もそこへ行くところだと話したところ車に乗せていただくことになった。
ありがたや〜。

しかしいざその場所に来てみたものの既にシメの姿はなかった。もう時期が過ぎてしまったのか。猛禽類もざっと見た感じではトビくらいしか見当たらない。

今日の目的の一つを果たせず多少失望したが一方で吉報もあった。白鳥が採餌している畑があり、その中にタンチョウが混ざっていたというのだ。
シメと猛禽類は早々に諦めてその場所へ戻っていただいた。

到着するとそこは白鳥とヒシクイのパラダイス。それだけでも十分に面白い光景だ。

ハクチョウたちは畑に着陸する前にその上を何度か旋回する。青空をバックにしたその姿はとても美しい

ヒシクイはマガンに較べて警戒心は薄いようで撮影していてもお構いなしに畑の上に降りてくる。白鳥と一緒なので気が大きくなっているのだろうか。

肝心のタンチョウだが、白鳥の群れの中を探しても見当たらず、既に去ってしまったのかと諦めかけていたところ、道路の反対側にそれらしき個体2羽がいるのが目に入る。
だが遠すぎるその個体はチラッと姿を見せただけで起伏の向こうに消えてしまった。
それで再び車で近くまで移動したところ、ようやくタンチョウの姿を確認できた。

やや遠いので1羽しかいないように見えるが、実は2羽重なっている。

飛翔シーン。両方ともフレームに収められなかったのは残念!

そして着地のポーズ!

初めて見る野生のタンチョウは想像通りに優雅で美しかった。
普通道東でないとなかなかお目にかかれないタンチョウにこんな意外な場所で出会えたのはこの日の一番の収穫だった。